京都舞鶴の畑 2025年12月9日-11日-17日-21日
写真と動画のご提供:山本様

12月前半の本州は冬本番の寒さとなりヤシは休眠に入る時期になりましたが畑のヤシは驚くほど青々としていました。
日本海側気候の積雪を何度も乗り越えてきた本格的な耐寒ヤシを紹介します。

南の畑
一般名 学名 株数
ココスヤシ(ブラジルヤシ) Butia odorata(capitata)
チャメロップスヤシ Chamaerops humilis
チャメロップスヤシ"ボルケーノ" Chamaerops humilis vulcano
チリサケヤシ Jubaea chilensis 10
オニサバルヤシ Sabal causiarum
ノコギリヤシ Serenoa repens silver
ハリヤシ Rhapidophyllum hystrix
サラマティパーム Trachycarpus ukhrulensis
トウジュロ(唐棕櫚) Trachycarpus wagnerianus
ミニトウジュロ Trachycarpus wagnerianus 10
ブラックボーイ Xanthorrhoea preissii
北の畑
一般名 学名 株数
チリサケヤシ Jubaea chilensis
オニサバルヤシ Sabal causiarum
サバルヤシ Sabal palmetto
サラマティパーム Trachycarpus ukhrulensis
ストーンゲートパーム Trachycarpus princeps

南の畑 全10種























南の畑



ココスヤシ(ブラジルヤシ) Butia odorata(capitata)
(ブティア オドラータ)
5(7)株

南米 ブラジル原産
アーチ状で銀色の羽状葉
国内で最もポピュラーなヤシの一つですが、見た目から種の形までバラエティ豊富なのも特徴で、複数の近縁種が交雑している可能性が高い。
一般名「ココスヤシ」は、かつてココヤシの仲間(Cocos属)として記載されていた名残で、現在は Butia属に分類されています。
そのため将来的に「ブラジルヤシ」または「ブティア」という名前が浸透していくかもしれません。

チャメロップスヤシ Chamaerops humilis
(チャマエロプス ヒューミリス)
1株

ヨーロッパ 地中海沿岸原産
シャープな密生した掌状葉
棕櫚に似てやや小ぶりなため「矮鶏唐棕櫚(チャボトウジュロ)」とも呼ばれる。
棕櫚との明確な違いは、葉柄に棘がある、株立ちになる(棕櫚は単幹)、幹を軸に葉が8方向以上、など
成長自体遅くはありませんが幹の伸びは極めて遅く、幹が何メートルもあるようなチャメロップスは家宝物です。

チャメロップスヤシ "ボルケーノ" Chamaerops humilis vulcano
(チャマエロプス ヒューミリス ヴルカーノ)
1株

イタリア シチリア島近くの小さな島 ヴルカーノ島原産
上記のチャメロップスの地域変種
葉先が丸く棘が退化して優しい雰囲気の掌状葉
雌雄異株のため単体で結実しない
株元から生える子株を選定することでかなりコンパクトに仕上げられるかもしれません。
この種の安全性、小さなサイズ、じっくり育てられる点、気候との相性の良さから今後ボルケーノを中心に植えていきたいと思います。

チリサケヤシ Jubaea chilensis
(ジュベイア チレンシス)
10(15)株

南米 チリ原産
真っ直ぐなA字断面の小葉からなる羽状用 幹は灰色で根本付近が太くなる
一属一種 かつてイースター島に近縁種がいたが絶滅した
チリ酒椰子(チリアンワインパーム)の名の通り樹液から採れるシロップを発酵させアルコールにする。
種は小さなココナッツ(Coquito nuts)として食用になる ココナッツに似た独特の甘さと乾いた食感。
ハワイやフロリダのような亜熱帯気候ではうまく育たず涼しい温帯気候を好む。
自宅の太平洋側気候よりも舞鶴の日本海側気候のほうが良く育ちます。

オニサバルヤシ Sabal causiarum
(セーバル カウジアラム)
4(5)株

カリブ海 イスパニョーラ島他、周辺の島々原産
アーチ状の掌状葉 太く灰色の幹
「プエルトリコ・ハット・パーム」20世紀初めごろからプエルトリコでこの葉を編んでつくる帽子が大量生産されました。
種小名 causiarum (カウシアルム)はラテン語でマケドニアの帽子を意味する「カウシア」が由来。


ノコギリヤシ Serenoa repens silver
(セレノア レペンス シルバー)
3株


アメリカ合衆国 サウスカロライナ州からルイジアナ州南東部原産
銀色の丈夫な掌状葉 葉柄に鋸歯 低木のグランドカバー 稀に直立する
ノコギリヤシの実は、良性前立腺肥大症(前立腺肥大症)の治療薬として用いられます。
また、利尿剤として膀胱の調子を整え、尿の流れを改善し、排尿回数を減らす効果もあります。
前立腺がんの予防にも役立つ可能性があります。
ノコギリヤシの実は、野生動物にとって古くから貴重な食料源でした。
様々な人間の疾患に対する治療効果が実証されるにつれ、その価値は着実に高まっています。

ハリヤシ Rhapidophyllum hystrix
(ラピドファイラム ヒストリックス)
1株

アメリカ合衆国 南東部沿岸〜ミシシッピ州南部原産
やや光沢のある濃い緑色の掌状葉 葉の隙間に棘がある
一属一種 雌雄異株のため単体では結実しない
世界で最も耐寒性があるヤシのひとつとして注目を集めている。
商業的に乱獲され絶滅の危機に瀕している。
春先に葉焼けするので本来は林床性で日陰を好むと思われます。

サラマティパーム Trachycarpus ukhrulensis
(トラッキーカープス ユークレンシス)
1株

インド ミャンマー国境付近原産
真っ直ぐな細い小葉からなる掌状葉 裏面は白い 表面は濃い緑色
シュロ属の新種でインドの奥地で発見された種を受け取ったときにはまだ学名がなく
Trachycarpus sp. "Manipur" or "Naga Hills"と呼ばれていました。
成熟するほど葉裏の白さは顕著になるそうで成長が楽しみです。


トウジュロ(唐棕櫚) Trachycarpus wagnerianus
(トラッキーカープス ワーグネリアナス)
大3株
中5株





中国南部 日本 原産
やや曲線的な硬い小葉からなる掌状葉
和棕櫚と唐棕櫚があり、和棕櫚はやや光沢があり小葉が長くて柔軟で垂れ下がる
どちらも中国原産で古くから日本に定着した
幹の表面は「シュロ皮」と呼ばれる繊維質で覆われる
シュロ皮は丈夫で腐りにくいため、ほうきや亀の子たわし、シュロ縄、池の濾過、魚の産卵床などに利用される。
幹は柔軟で、鐘突き棒(撞木(しゅもく))にすると鐘の音色が良いということでお寺や神社に植えられることが多い。
このトウジュロは「矮性トウジュロ」として入手した種から発芽した株です。


ミニトウジュロ Trachycarpus wagnerianus
(トラッキーカープス ワーグネリアナス)
10株

このトウジュロは自宅で結実し発芽したトウジュロのなかから特に小さい株を選出して不織布ポット越しに植えました。
列の右奥にはシュロチクとよく似た薄い細葉タイプのトウジュロもあります。


ブラックボーイ Xanthorrhoea preissii
(ザンソーローエア プレジアイ)
4株

オーストラリア南西部原産
ススキノキ科ススキノキ属
流通名「クサントロエア・プレイシー」または「ブラックボーイ」または「グラスツリー」
自生地オーストラリア南西部の乾燥した原生林ではしばしば山火事が発生することがあります。
優れた耐火性を持つ本種は生き残り、幹の表面が黒く焦げ付いた姿から「ブラックボーイ」と名付けられました。
本来は枯草色の幹になります。




北の畑 全5種






チリサケヤシ Jubaea chilensis
(ジュベィア チレンシス)
8株


オニサバルヤシ Sabal causiarum
(セーバル カウジアラム)
7株


サバルヤシ sabal palmetto
(セーバル パルメトー)
7株

アメリカ合衆国東海岸 フロリダ州 ジョージア州 カロライナ州 
キューバ バハマ諸島原産
アーチ状の掌状葉 
幹に「ブーツ」と呼ばれる網目状の葉軸が残るのが特徴(環境によっては脱落する)
カルシウムに富む中性からアルカリ性の土壌を好む
耐塩性が非常に高く海岸に植えることができる
直射日光下で育つとコンパクトになる
堀り上げしやすいように不織布ポット越しに植えました。

サラマティパーム Trachycarpus ukhrulensis
(トラッキーカープス ユークレンシス)
5株


ストーンゲートパーム Trachycarpus princeps bluesilver
(トラッキーカープス プリンセプス ブルーシルバー)
3株



中国 雲南省原産
丈夫な掌状葉 青みがかった淡い緑 白い葉裏
雌雄異株のため単体で結実しません
石灰岩の尾根の頂上に育成する
種小名 princeps はラテン語で「王子」を意味し、「このヤシの堂々とした姿と、切り立った崖の高所から見下ろす雄大な姿」を暗示しています
これは"Blue-Silver"と呼ばれる種から発芽した株です。
個人的に耐寒性ヤシの中で最も美しいと思います。

JR西日本小浜線 松尾寺駅(まつおでらえき)
イラワラキングパーム Archontophoenix cunninghamiana'illawarra'
(アルコントフェニックス カンニングハミアナ'イラワラ')
1株





オーストラリア シドニー南部イラワラ地方原産
直線的で柔らかい羽状葉 幹は緑色で細い
属名はギリシャ語で酋長を意味する「アルコン」とヤシ属「フェニックス」
種小名は英国の植物学者アラン・カニンガムにちなむ
「イラワラ」とは、アボリジニの言葉で5つの島(5つのエリア)を意味する
ユスラ梅に似た実をつけることから和名「ユスラヤシ」と呼ばれるヤシの一種
本種はユスラヤシ属で最も南に自生するため耐寒性があるといわれる
RarePalmSeedsから種を受け取り、京都の越冬で生き残った小さな苗の頃から松尾寺駅舎のカフェで愛情深く育てて下さっている株
羽状葉が揃ってきて、やがて幹が上がりはじめるとヤシらしくトロピカルな姿に変化していくと思いますのでとても楽しみです。

山本様ご夫妻の温かいご支援に心より感謝申し上げます。


    

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